328 NOTES

おっさんの独り言

「さよなら私のクラマー」感想

 

はじめに

 「さよなら私のクラマー」で検索しようとすると「打ち切り」がサジェストされて悲しいので、この作品の終わりについて自分が思ったことを書きたい。

  自分は興蓮館に勝って終わると思っていた。興蓮館戦はそれぐらい熱量が高く、全てを出し切った感じがした。第38話「犠牲」でもしかして?と思い始め、第42話「ダンシングスワン」。あのスワンがですよ?危機迫るプレーを見せて、ちょっとかっこいいことまで言っちゃって、もうこれ以上の試合は無いんだろうなと。とは言いつつ曽志崎退場が気がかりで連載当時は悶々としていた。実際は興蓮館戦後も少し続いたけどね。

 なのでこの作品が終わると知ったときは驚き半分納得半分。だって新戦力出たばっかりなんだもの。でも、それぞれが抱えていたものに一区切りついたのでここが丁度いいタイミングなんだろう。続きは気になるけどこのまま続けてたらそりゃもうDEAR GIRLS ACT IIよ。冗談めかして書いてしまったけど、実際この先続けるのは相当大変だと思う。興蓮館戦後はゲーゲンプレスを引っさげて戦っていくけど、連載続けていくうちに戦術が古い物になり、また競技規則もどんどん変わっていくわけで、そこをどう調整していくか、とか。この辺はDEAR BOYS八神ひろき氏が語っていたのを月マガで見たような記憶がある。

 

 こんなところで以下ではざっくりとそれぞれの物語について書いていく。

周防すみれ

 中学時代孤独に戦っていた周防は田勢ちゃんに共感し蕨青南に入学、というのが始まりでエンディングは38話「犠牲」。中学時代はチームメイトについていけないと言われたけど、ここではチームは周防のためにサポートし、また周防はチームのためのプレーを選択する。10巻の帯には"一人で駆けた少女。今はもう独りじゃない。"とあってエンディング感半端ない。

曽志崎緑

 曽志崎についてはワラビーズに入った時点で終わっていたのかなと。そこをチカとの会話で補完していく感じ。

恩田希

 みんな大好き、私も大好き恩田希。またの名を藤一のエリック・カントナ、女ゴリラ、ガサツ、お地蔵さん、ストイコビッチ、エイリアン。中学時代を男子サッカー部で過ごした恩田は高校に入り遂に女子サッカー界デビュー。夢のようなサッカー人生が始まると思いきや、対戦相手は女子サッカーの未来を真剣に考えている奴らばかりで、そんな意識の違いに思い悩むのであった。

能見奈緒

 諸悪の根源。全ては能見の言葉から始まる。引退し母校にやってきた能見はやる気のねー監督に辛辣な問いをかけられるも、ワラビーズのコーチを通して答えを見つけ、また自分の蒔いた種が芽吹くのを見届ける。

深津吾朗

 足の怪我により選手生命が終わり、監督としては選手、フロントとの確執により挫折。ワラビーズの監督になるもあまりのやる気の無さに3年生には逃げられる始末。そんな所にやる気のある新1年が加わり、女子サッカー界のレジェンドもやってきて、かつての後輩もちょっかい出してきたりで徐々に変わっていく。

 

 主要なところはこんなところだろうか。田勢ちゃんも入れるべきなんだろうけどどうもまとまらなかった。